はじめに

持続可能な社会に貢献し続ける


  私たち東京精密グループは、1949年の創業以来、最高峰の技術をもとに半導体製造装置と精密計測機器を世に送り出し、時代や社会の変化につながる最先端の商品開発や製造を支援することでお客さまのモノづくりの新たな可能性を提供し続けてまいりました。


  近年は、気候変動をはじめとする環境問題への対応など、世界が一丸となって取り組むべき課題が山積しています。また、さまざまな電子デバイスが消費者に広く普及したことからバーチャルとリアルの融合など今までにない技術も普及しつつあります。こうした課題に対し、東京精密グループは「志」を共にする多様なステークホルダーとともに、互いの技術・知恵・情報を融合して世界No. 1の商品を創り続けることで、持続可能な社会に貢献したいと考えています。

 

サステナビリティ

“夢のある未来”を築く、社会の一員として

 

  会社の永続的な成長のためには、売上規模や利益の追求に加え、世の中から必要とされる企業であることが欠かせません。会社の存在そのものが社会貢献につながることが最も大切であり、だからこそサステナビリティ活動が重要だと考えています。


  サステナビリティ活動には、今まで以上に部門の垣根を越えた横断的な取り組みが必要です。私はサステナビリティ委員会の委員長として、東京精密グループ全体のサステナビリティ活動の陣頭指揮をとっています。サステナビリティモットー「東京精密グループは“夢のある未来”を築く一員であり続けます」を軸に、「環境問題への取り組み」「社会からの信頼の確立」「人権の尊重」「人財育成」「地域社会への参画と貢献」ならびに「公平、透明で効率的なガバナンス体制の構築と運営」などの重要課題に取り組みます。


  東京精密グループのマテリアリティは、このサステナビリティモットーとテーマを基にして策定しています。ESGの視点で分けると、E(環境)では、環境配慮製品の提供と、これによる環境貢献となります。中期目標として、2030年の当社CO₂排出量を2018年度比で50%削減としています。


  S(社会)では、高付加価値製品の提供やサプライチェーンの構築を通じた社会課題の解決と、多様な人々が活躍できると同時に、心身共に健康で働きがいのある職場づくりへの取り組み、人権の尊重について地道な活動を行っています。


  G(ガバナンス)では、企業活動を支える経営基盤、コンプライアンス、リスクマネジメントの強化を進めてまいります。また、取締役会議長の立場として、取締役会の実効性をより高める取り組みを進めています。

 

グローバルカンパニー

最適な環境でグローバルにビジネスを展開


  現在、東京精密グループの売上高の過半を海外市場が占めており、18か国、約900名の社員が日本国外で活躍しています。私たちは「共通の方針と目標を持ち、各国の事情に合わせた最適な環境でビジネスを展開できる企業」として一体感を持ったグローバルカンパニーでありたいと考え、単に海外売上高を拡大させるだけではなく、国や地域による習慣や考え方の違いを尊重し、従業員同士のつながりを強化する取り組みを進めています。

 

おわりに

「計測で未来を測り、半導体で未来を創る」を目指して


  東京精密グループは、「世界中の優れた技術・知恵・情報を融合して世界No. 1の商品を創りだし、皆さまと共に大きく成長していく」という理念のもとで私たちができる社会貢献を実行していきます。そして「計測で未来を測り、半導体で未来を創る」というパーパスを通じて、日々の生活においてあらゆるものが便利に進化する豊かな社会、自然の豊かさや多様な幸せを享受できる持続可能な社会の実現を目指します。また、これを長期的なグランドデザインとして社内外のステークホルダーと共有できるよう議論を進めてまいります。